日本はこれから本格的な高齢化社会を迎えようとしている。時代は確実に若者中心から老人中心へと移っていくだろう。そんな新時代のキーワードが「超老人」である。この言葉は著者のオリジナルで、野性味と気品を兼ね備えた新しい老人像を意味している。まず超老人はいつまでも健康である。そして常に知的刺激を求め、死ぬまで現役である。そんな肉体的・精神的な活力が、えも言われぬ知性と気品をかもし出し、若者からも尊敬される。そして何よりも超老人は新しい文化を創造するのである。そんな老人になるための科学的方法とは何か。著者は物理学者として大学で教鞭をとるかたわら、健康についても研究を重ね、食事や運動を含めた独自の健康理論を編み出した。それはアンチエイジングからダイエット、教養、脳力活性まで多岐にわたる。自らを実験台として実践し、着実に超老人への道を歩んでいる著者だけに、その文章には自信と説得力がある。