ゆえにBL腐向けとは言い難い、好みの分かれる官能小説、とでもいうんでしょうか。
最後まで先行きがわからずハラハラして惹きつけられる秀逸なストーリー。
二転三転する展開、隠された過去と秘密、互いの愛憎と執着、重い背景、非常に読み応えが
ある。
絡み描写が相当あり、真の主人公とも言える美麗な弁天が過去も心も体もとてもツラくて切なく、そして壮絶に色っぽい!
かなりヒドイので、わかりやすい幸せエンド好きな女性視点からすると受け入れにくく読んでてキツイ方も多そう。
ただ男性視点だとまた別で、こういうヒドイのを好む人もいそうな気がする。
男女関係なく、むしろ壮年男性も読めそうな作品。
前半は江戸大商人の美人娘の視点で物語がすすみます。
この小町娘が彼らに魅了されてしまい深くかかわっていくのですがー、、、
だんだんとその金持ち小娘の何も知らない自己満足的な言動にイラついてくる。
ただしこれを一般小説として読むとすれば、逆かも。
彼女の若く幼い思考や、性的目覚め、女の醜い欲が、この物語を面白くしている。
わかりやすいハピエンを好む方、女性登場が嫌いな腐女子の方には評価が低くなりそう。
いろんな形の想いの話を好む方、SMのようにヒドイのもOKな方にオススメします。
先日アレキサンドライトを読みましたが、主人公がツライ状況、相手が一人じゃないという点で本作に近い読み応えでしたが、あちらのほうはまだ想いの描写が多かったので女性読者には読みやすいと思います。
BLとして読むならアレキサンドライトがOKで、それよりもさらにヒドイのも大丈夫な方にオススメしておきます。
後半なかなかツラくキツかったので-0,5ですが、お話としては秀逸なので盛って星5。
最後も〜う少し先、未来の話まで欲しかった〜!
サモンと弁天の想い、鉄の秘密の行方、、、
半冊でもよいから後日談の話があれば、絶対読みたいっ!!!
作者さん、ぜひぜひお願いします!
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