3冊目、2作品、収録。そうきたか!脱帽です。前作の伏線回収がお見事!私の中でじろちゃんの存在は、薄くて危ないイメージだったので、期待が良い意味で裏切られ大満足です。颯太がカワイイと評判ですが、私は今のところ少し苦手です。でも、まだ年齢的にも
精神的にも幼い子の心情が、解りやすく書いてあるので、自分の昔を振り返りつつ考えています。子供が大人の気を引きたい、自分だけを見て欲しいという思い。それが叶わなくなった時、好きな人を見つけるようになるのか。そして甘えられる存在に執着する。街中の若いカップルを見ながらそんな風に思ってしまいました。育った環境が大切とは言うけれど、何も親が全てではないと思う。それ以外に、自分に光を充ててくれる存在、話を聞いてくれきちんと叱ってくれる存在、子供だからとみくびらず、人として対応できる大人の存在がいる。そんな環境が大切なのかな、などと考えさせられました。飽きさせず夢中になれる作家さんで、感謝いっぱいです。
もっとみる▼