「双龍に月下の契り」のスピンオフですが、こちらだけで独立したお話として読めます。
舞台となるのは「弦月大公国」。王位継承権を巡る争いと同時に起こる、気候変動という国の存亡を揺るがすような危機。
第三公子で世継ぎではない主人公の珠狼は
この国の危機を憂いているのですが、立場上自分ができることは限られていて…。
BL小説なので、もちろん恋物語ではあるのですが、この王位継承権争いや、気候変動と共に生きようとする住民たちの智恵がとても面白いんです。
また、建物や衣装の描写も精緻にされていて世界観の構築がすごい!
その精緻さゆえに、ときどき私の想像力が追い付かないので、ぜひ電子版にも挿し絵を収録していただきたいところ。
「双龍」の世界には5つの国が出てきますが、私は弦月がいちばん好きです。
深月先生の同人誌で、このお話から500年後の弦月も読めますので、ガッツリファンタジーが読みたくなったらぜひお薦めしたいです!
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