三部作のラスト次男編。長男→三男と話が進むほどに謎が深まるばかりだった、次男が抱える秘密というか真実が衝撃的でした。秘密にも本人が知っている事と知らない事があって、知らない方の事実には次男も相当動揺していたので、「裏切り者」のイメージが少な
からずあった私でも同情する気持ちが湧きました。他にも意外な過去を持つ人物がいて驚かされましたし、後半部分に入っても全然解決の糸口が見えなくて「どうひっくり返すんだろう?ひっくり返るんだよね?」と、読みながらヤキモキしていました。そんな風にラストギリギリまで不安感を煽った上での鮮やかなどんでん返しが爽快でした。あそこまで見事な伏線回収は、なかなかお目にかかれないのではないでしょうか。個人的に一番刺さったのはユアハの結末で、あのどうにもならなそうな人物をああいう結末に導く…四方八方を見事に丸く収める手法はさすがでした。読む前から何となく敬遠していた次男(編)でしたけど、読んでみたら一番面白くて魅力的な人物ばかりだったように思います。
もっとみる▼