この作家さんらしい、温かくてほっこりの恋愛ストーリーでした。
この方の作るお話は、ヒロインもヒーローも、それに関わる人たちも、みんなが一人の人として個性、ちゃんと奥行きもあって、例えば、このお話にしても、たまたまフォーカスされたのがユ
ッテやリヒャルトだっただけで、別の人にフォーカスを当てたらそこでまたドラマが成立する、そんな世界を作れる作家さんだなあと思います。
この作家さんの小説は、派手な展開よりも、普通の人たちのありきたりな日常が淡々と続くような、一見地味な展開が多いのに、不思議と退屈したり飽きたりすることはなく、自然と物語の世界に入り込んで夢中で読んでしまうんです。
このお話もそうでした。すごく良かったです。
もっとみる▼