指一本触れない契約なのに、
夜ごと、あなたへの想いは募り……。まさか、妊娠していたなんて。
濡れ衣を着せられた父の逮捕によりすべてを失ったアリシアは、
途方にくれ、起業家ジェイクのもとを訪ねた。
彼こそが父を破滅に追いやった人物――そして、この子の父親。
あの夜アリシアは、ジェイクの胸の内など知るよしもなく、
ハンサムで情熱的な彼の誘惑に負け、熱い一夜を過ごしたのだ。
ジェイクは妊娠を知ると、子供のための便宜結婚を提案した。
アリシアがつけた条件はひとつ――ベッドは共にしないこと。
二人は合意し、結婚した。賢明な選択をしたと信じこんでいた。
互いへの欲望を抑えきれなくなる、その瞬間までは。