※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
「もう年だから」と治療を
あきらめなくてもいい
がんの告知を受けた高齢者は、
さまざまな「壁」にぶつかります。
それは、心理的な壁、持病の壁、体力の壁、
栄養の壁、認知機能の壁、社会的な壁、あるいは、
医師や家族とのコミュニケーションの壁かもしれません。
こういった「がんの壁」を越えられるかどうかで、
治療がうまくいくかどうか、
治療後に普通の生活に戻れるどうか、そして、
幸せな老後がおくれるかどうかが決まります。
私はそんな数々の壁を乗り越えていただきたいと考えて、
本書を書きました。
最近では、医学の進歩によって、
高齢のがん患者さんに対しても比較的安全に治療できる方法が増えてきました。
高齢だからと言って治療をあきらめる必要はありません。
私は、医学部を卒業後およそ30年にわたって外科医として働いています。
もうすこしだけ経歴を述べますと、医学部卒業後、
2001年から米国ジョンズ・ホプキンズ大学医学部に留学し、
がんの分子生物学を研究。その後、1000例以上の外科手術を経験し、
日本外科学会、日本消化器外科学会専門医・指導医、
がん治療認定医の資格を取得しました。
そんな、長年の経験や医学的データをもとに、
高齢者に向けたがんの解説をお届けします。
明るい未来が訪れることを心より祈っています。