こんなに切ない皮肉があるかしら。憧れの人と偽りの結婚をするなんて。
ダーシーは亡き親友の娘の養親になりたい一心で、乗り気ではない男友達に頼みこみ、期間限定の結婚をしようとした。ところがボスのイライアスが式の直前に現れ、こう言い放った。「結婚する必要に迫られているなら、僕が花婿になろう」ひそかに憧れていたボスと契約に基づいた結婚をする!?複雑な思いに駆られながらも、ダーシーは申し出を受け入れた。即刻二人でロンドンからラスヴェガスに飛んで挙式したあと、滞在先のホテルでダーシーは彼に純潔を捧げてしまう。イライアスがけっして人を愛せない男性だと知りながら。
■真面目でうぶな秘書ヒロインと傲慢なプレイボーイのボスヒーローが、なんと契約結婚! まさにファン垂涎の組み合わせではないでしょうか。そのうえ、ナタリー・アンダーソンの優れた筆致でヒロインの揺れ動く心が丁寧に描かれているとくれば見逃せません。