幼い頃に国を奪われ囚われの身となり敵国の後宮へと連れ去られたヒロイン。王からの渡が一度もないまま六年が過ぎ、王の異母兄(騎士)から妻として下賜を望まれる。その異母兄こそが今は亡き故郷を取り上げた張本人。それでもヒロインは、そうせざるを得なか
ったヒーローの身の上を知り、恨むことはないと伝える。そんな健気で思慮深いヒロインに惹かれていくヒーロー。そして、王の座についている異母弟の施政が間違った方向に行くことを苦慮し、王がそれを認めず独裁的になっていくのを阻止するためクーデターを起こす。なかなかに主人公2人の気持ちがお互いに伝わらずモヤモヤするが、それぞれは強い気持ちで思っているので読んでいて安心していた。クーデターの時はさすがにドキドキして王の前に連れて行かれたヒロインがどんなふうに王から逃れるのか緊張して読んだ。度胸があって賢くて愛情深くて素晴らしいヒロイン。そして大きな愛で包んでくれるヒーロー。そのヒーローの元婚約者の協力もあって(それまでには、かなりいじめがあったけど)幸せを掴みます!2人の気持ちがブレなくてよかった。読み終わってからもほんわかしていました。
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