原作者の綾辻行人の作品は何作も読んだ。読者を本の世界へと引き込み目の前にあるトリックを悠然と見せつける奇術師だ。この作品もあちらこちらに伏線があった。言葉の伏線や、景色の伏線。でも見事に騙されて平伏した。鉄道マニアにはもってこいの作品だが、
幻夜号も、幻夜号が走る路線図も伏線がはっている。最後で謎が解き明かされた時は全ての点が線になり漫画の域じゃない綾辻氏の原作に佐々木氏の写実的な作風がピタリとはまり、きれいなのだが怖かった。カラーではないが血の赤色だけが配色されるとより血が強調されて、手元に置くと怖くなるチキンな私は友達にあげてしまった。でも、内容は素晴らしいし、空海以下登場人物も一人一人が個性があって、佐々木ワールド全開だ。
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