皆さん仰るように市川作品としては少し重い感じでした。抗うことを知らない子どもが成長して、本人が気づかない歪さを、関わった大人がどう気づいてどう対応していくのか。陽歩さんを通して考えますね。
蓮くんは明るくて優しい可愛い高校生ですが、生い立
ちが辛すぎて想像すると悲しくて涙が出てしまう。きんぴらを食べたことがないとかやばかったお布団は薄いものが一組。テレビはあるのかな。お熱の時、お粥は食べたことあるのかな。ホント、厳しい
陽歩さんもそんな彼をみて距離感とか色々すごく悩むんですよね。当たり前に悩む。だって普通の大人だし、真っ直ぐな真っ当な優しい大人だもの。もし私だったらおばちゃんだからズカズカ踏み込んじゃうかもしれないけど、蓮くんが本当に必要なものは世話をやくおばちゃんじゃなくて、彼が求めてぼっちの心を優しく温めて受け入れてくれる人なんだよね。
最後、あの終わり方、私的にはこれ以上の終わり方はないと思います。無駄のないあの絵の空気感。大人になって落ち着いた雰囲気の彼との未来が明るいと暗示しているようでとても温かい
終始、重いテーマに持っていかれそうですが、元同人作家の社長がグイッと前向きに浮上させてくれます。芯のぶれないオトコらしい社長最高かっこいい!
改めて市川先生の作品が好きだな〜と実感
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