昔から作者さんのファンで、いま手に入るものは全部紙で持ってます。新刊5巻が出てレビュー数をみたら少ない!あまり読まれてないのか、紙で買う人が多いのか。この名作を読まなくてどうする〜!ということで、腕まくって推しまくり星10つ案件です。同じ雑
誌HARTA連載中の森薫先生の「乙嫁語り」や前作の「エマ」が好きな方には絶対にオススメ。(はっ、この作品たちもいつか推さないと!) 舞台はアイスランド。そう、北海道と同じ大きさなのに人口35万人と人口密度が低すぎるあの国(ちなみに物価は高すぎる国) 。そこにフランス人恋愛現役の祖父ジャックと同居している御山慧。慧はモノと意思疎通ができる不思議な力があって、その力を利用して探偵業を営んでいる。日本から旅行で来た幼なじみや不思議なアイスランド人チェリスト美少女、そしてひと癖どころでなくかなり暗い闇と力をもつ弟を追い、ボロ愛車のスズキジムニーを駆ってアイスランド中を巡るお話です。肉が好きで、お人好しで、美人が好きだけど苦手なイケメン慧や、慧のことをよくわかってるぼんやりしてるようでとっても頭が良い親友の清。鳥の言葉がわかる美しい女の子大好きお祖父さんジャック。入江先生の描く愛すべきキャラクターたち、大好きです。
アイスランドの風景描写がほんとうに、ほんとうに、素晴らしい。アイスランドはまだ行ったことありませんが、たぶんスコットランドのハイランドによく似ているはず。誰もいない荒野、風が強くて木も草も育たない、ヒースや苔のみ岩にしがみついて育つ大地の丘を縫うようにして走る車からの風景、まさにそのままです。あのモデルのボロいジムニーは今でも現役で日本にいるときに乗ってますが、古くても山道をよく走って足回りもよくとてもよい車なんですけど、後部座席に一応補助座席はあるのに人が座れない仕様になってるのも、作品中に描写があって笑いました。(一度後ろ乗ったことあるけど、足の置き場がなくてあれは無理だ)
お話は、不思議な力が出てくるファンタジーフィクションですが、描写される細部が現実そのままなので、もしかしたらそういう力もあるのかもしれないとさえ思えてきます。舞台がアイスランドですしね。目に見えないだけであそこには妖精だっているのかもしれないし。5巻で話は佳境に向かってます。コロナで外出できない中、慧とアイスランドで一緒に旅したい方、心からオススメします!!
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