一家の飼い猫主体の話も挟みながら、松本家在住の華本兄弟(2、3、4男)は気づいたら恋愛に取り組んでいたという、青春物。学校物という訳ではない。
作品情報に一発で中身がおおよそ判る巧みな解説が載っているが、メルヘン作品で有名な猫十字社先生は
こういう作品もお描きだったのか、と今さら驚く。50cc や限定解除、ツーリングとかタンデムとか、モーターバイクの世界に生き生きしてる華本兄弟と、彼らに飼われているミチゾーとその相手の日々が絡む。振り回され、振り回し、の恋愛模様に、その内側に抱えてる心情を見せてくれる。ちょっと若い青さが混ざり込んで、甘さ一辺倒でないところが、この作品の雰囲気を決めているようだ。うじうじしないが、ハッキリとカタを付ける場面で見せつけることもない。そこが作風といえるし、これらはこういうまとまりでひと作品として構成してるのだ、と受け止めた。
中には女の子もライダーの作品があったりと女子がなかなかチャレンジャーな描写もあり、ビジュアルではそういう感じがしないギャップがある。(面白いギャップでいいと思った)
「みゃんかの話」では、飼い猫ミチゾーと野良猫の、住む世界を越えたロマンスとみゃんかの日常が悲哀を出していて、ミチゾーとみゃんかのこうしたターンがあったのが、兄弟3人の恋だけで編まれてないのが、寧ろ良かったんだと思った。
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