読んでいて悲しくなる本ではないです。
私自身、一年程前に母親を癌で亡くし、なんとなく無気力だったときにこの本に出会いました。
母親の看病や死を美談や綺麗事で上手くまとめられてる本が多い中、この漫画にはそれがなかったです。
何度も読み返
して笑ったり泣いたりしています。
感動!というより共感です笑
母親が癌になるまで癌の治療や看病はドラマや小説の世界のこと。
余命を宣告されたあとも最後にはきっと「ありがとう」って言ってくれるんだろうなあと疑わずにいました。
が、実際はそれどころじゃない。
なんか思ってたのと違うぞ!?実際は母は不機嫌にも我儘にもなるし看病〜葬儀までとにかく面倒なことが多くかなり体力、気力勝負でした。
周りの友人に話しても独身を謳歌し、恋に仕事に忙しい私の世代だと頓珍漢な答えが返ってくるばかり、、泣
特に悩んでいた言葉は
「親は子供の幸せを願うものじゃないの?」というような類の言葉。
子供の幸せを願ってるんだから辛くても我儘言うわけないし、看病は病院にお任せして自分のことやんなよ!みたいな、、
そうもいかないんだよーまあまあ難しい性格の人なんだよー治療も大変なんだよーといっても理解されず、、
お母さんは最後まで優しくて気丈!みたいな一般論や理想論と自身の看病でギャップがありすぎ悩みました。
母親の亡き後、私が考えすぎだったのか?母親は私のことを大事に思ってなかったのかな?など色々考えましたが、この漫画を読んで客観的に、「お母さんが一番大変だったんだからそんな娘にまで気を使う余裕なんてないよなあ、、そりゃ我儘にも不機嫌にもなるか」と思えました。
なんとなく腑に落ちたのです。
もう一度お母さんに会って、「大変だったね〜」って話したくなりました。
綺麗事ばかりの言葉だったらこんなに共感できなかったかもしれません。
大切な人を看取った方。看取ったんだけど思ってたのと違ったって方。看病してるんだけどもう色々限界だ!って方。
そんな方たちに是非読んで欲しいです。少しだけ心が軽くなります。
この漫画を描いてくれた瀧波ユカリさんには感謝しかないです。
素敵な漫画をありがとうございました。
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