したり顔で心理分析してほくそ笑むヒーローカイルの行動は、恋を仕掛けてきているのは分かっても遊び人の行動にも見えてイヤ〜な空気を感じるが、ヒロインスターの「社交辞令ならやめて」という釘差しにめげず 尚も食い下がる彼に彼女は罰を与える事にした。
が、してやられたのはスターのほうだった、彼のほうが一枚上手だった。作中に彼の単独での物思いは無い。彼の思考も感情も全てがスターの前で語られているもののみで、それらは裏か表か、嘘か真実か分からないのは読み手もヒロインと同じ立場なのは面白いが、私は概ねハピエンを忘れて読んでしまうので、こういう構成はハピエンを外せないから少々残念。主人公たちの親からの影響を鑑みると、親に対する見方を、親フィルターを外して1個の人間として見ることが 何歳の時に出来るかで、その後の人生は大きく変わることを再認識した物語でもあった。
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