人間の心理とは恐ろしい。見てはいけない。その扉を開いてはいけない。いけない、いけない、いけない。あぁ…ポチっと購入ボタン押しちゃった…
地雷だから、踏み入れてはいけない。絶対、背徳心や嫌悪感に苛まれる。そう思いながらも、好奇心が勝る。過程
よりも顛末を知りたい欲に駈られ、そして必ず後悔するんです。地雷の方はご注意ください。近親相カンものです。個人的には絶対選択しないジャンルですが、綺麗な絵に魅了されました。きっとこの美しい兄の絵でなければ、読んでいなかったでしょう。
父親の不貞から、家族の崩壊、それぞれの精神の崩壊、長兄の狂気、歪んだ愛憎劇…想像よりは家族がどん底に堕ちる過程が早かったのと、母子相カンの場面が直接的に生々しいものでなかった?ので、意外に読めました。不快な気持ちはありますが…そしてナオに狂気に満ちた兄の手が伸び…
怖い、怖い。まーちゃんがまーちゃんでなくなる恐怖。兄はいつから壊れていたのだろう…何故母親と、何故弟と…何故母親は死んだのか…息が詰まりそうです。最後に見せた兄の笑み…背筋がゾッと凍りつきそうです。
禁断の世界に一歩踏み入れたら、もう簡単には抜け出せない。まるで危ない中毒のよう…見たい、知りたい、怖い。続刊は気持ちが落ち着いてから。いつ終わるのかわかりませんが…この壊れた家族が救われる日が来るのか、気になります。みんな救われて欲しい。いや、救われるという事はないかぁ。家族一人一人、それぞれ傷ついたその傷は一生消えないし、一生つきまとう。仮に狂気となった兄が消えても、さらに傷が増えるだけで、救われない。作者がどう決着をつけるのか知りたいです。
もっとみる▼