暗渠や七叉路(! )など都会の片隅に忘れられた、懐かしい風景が随所に見られる、素敵なおはなしです。個人的には、フローが作用するのは、地形や風景だけだったら、話がすっきりしててよかったなぁと思います。フローが人間にまで作用すると、ドッペルゲン
ガーの話などほかにもあるし、ややこしいだけで、せっかくの懐かしい風景の書き込みが減ってしまうのが残念。著者も、細い路地とか、カーブミラーのサビとか、書くのが楽しいと言っていたので、そっちだけに絞ってもらったほうがよかったなぁと思います。
とは言え、こんな風景の出てくるお話はなかなかなく、何度も読んで堪能しています。3巻で終わりなのが惜しまれます。
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