この作品は、エロの部分を除けば、日常でもよく見られるコミュニケーションのすれ違いを表現してて素晴らしい!この主人公は『性的にして欲しくないことを主張するのは当然の権利でしょ』と言う正論を唱えてる。でも、その正論を盾に相手とちゃんとコミュニケ
ーションを取ろうとしていない。相手にだけ価値観や行動の変化を強要している。本来ならお互いどこまでの妥協なら許容範囲なのかを話し合うべきなのに、それをすっ飛ばして『これが妥当な中間地点でしょ!』と主張している。そして相手がそれとは反対の行動を取れなくなるような言葉を放つ:「あなたはそんなことしないでしょ。いい人だから」。極めつけに「信じているから」と言って隙すらも与えない。一見まともなことを弱々しい口調で言ってるように見えるけど、心理的にやってることは相手を支配しようとしている。
相手の人も、「あなたはわかっていない」と言うだけで、具体的に何が不満なのかをちゃんと言語化できていない。むしろ言語化しようともせず、行動(言ってしまえば暴力)で相手の強要を上回る強要でねじ伏せようとしている。
お互いに、伝え方を見直さずに自分の今までのやり方で突っ走ってる。そして怒りやもどかしさがだけが募る。日常でだいたい見るコミュニケーションのすれ違いの構想とそっくり!
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