人間社会の隣にある、9つの命を持ち、残りの命数に応じた名前を与えられる九生の猫の社会を描いたお話。
自分を助けてくれた八潮への恩返しから、取り立て屋として一緒に働くことになった八潮と三雲。取り立て屋の仕事一つ一つが、一つのお話として完結し
ているのでとても読みやすいです。そして、取り立ての仕事を重ねるうちに芽生える恋心や相棒としての信頼の確立が丁寧に描かれています。
このお話の面白さは何よりも九生の猫社会というファンタジーな設定。元々ある猫の迷信を上手い具合にアレンジして使っているところに作者様の才能を感じました。実際の猫ちゃんたちの姿もとても可愛くて癒やされました。
最後は八潮と三雲というタイトルを上手く回収して終了。スッキリしたいい終わり方だったと思います。
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