今は核家族化が進み、保育園が減り、近所付き合いは減り、子育てが非常に狭い範囲で行われることが多くなりました。しかし本来子どもというのは、家族をはじめ地域の人々が皆で支え合い守っていかなければならない存在だったはずです。この作品のように主人公
が障害者だからサポートを受けられている、周りの人々がたまたま理解ある人だったから成り立っている、というその考え自体がある意味狭い視野で見た偏見なのではないでしょうか。
近年では義両親どころか自分の両親にすら子育てに関わってほしくないと周囲を遠ざける親までいますが、そんな狭い空間に閉じ込めて育てた子どもが果たして広い視野や深い思慮をもった優しい大人になれるのでしょうか。人は人の中でしか生きられない、浅かれ深かれ良かれ悪しかれ、より多くの人々と関わることが何よりの人を育てるのだと思います。
今のご時世そんな子育ての形は理想論だと一蹴することはできますが、理想を実現させるために、子どもたちのために努力するのが大人の役目ではないでしょうか。子どもは本当の意味で国の宝、世界の宝だということを今一度思い出してほしい。
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