仮装した者にどんなにときめいても それは仮想でしかないという思いしか無い。どんな真実が仮装の下にあるのか、想像すると恐怖しかないのだ。仮装して行動に出るのは臆病者のすることだが、好きな人に拒絶されるのは痛いから 臆病風に吹かれるのは誰にでも
ある事だけれど、心も欲しいというのなら、これほどに姑息な手段は無い。本人に代わって他人にラブレターを託す以上に残念な行動と思う。ヒロインジェーンは、ジョナサンに惹かれていたはずなのに 彼のどこが好きなのかは謎のまま。自分に等しく優秀で見た目も良く身近な存在だったから お手軽とは言わなくても手の届きそうな存在と映った。しかし、ヒーローニックは別枠の存在。恋愛対象ではなく、憧れの存在で彼女自身がどうにかできるような男性ではないという決めつけが、ニックを追い詰めていた。M&Aを牛耳る辣腕な男性の割にタイミングを計ることに失敗しての展開だが、パーティーの翌朝にケリを付けられなかったことは彼の油断、自信過剰だったたことの答えになっている。にしても、これだけ回数を重ねての逢瀬に気付かないものだろうかとの疑問が湧き上がる。現実逃避のその後の事を考えると ハイこれでおしまい と終止符を打つか打たれるかは想像の範囲だが、そういうことに溺れる男性若しくは女性に 絶望は無いのだろうか。だって逃避癖があるかもしれないわけですよ、結婚することは躊躇してしまいます。この物語の場合、ジェーンは惹かれていた男性と思ったから事に及んだだけなのは分かるけれど、人違いだったわけですよね 熟考するとやっぱり恐怖です。
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