確かなことは誰にも判らないし、今と明日とでは変わるかもしれない。相手の気持ちも自分の気持ちも、そこに決意や覚悟があるのか、ということだという気がする。確かなことは、ヒロインは、彼のことを愛しているということ。
絵はスラッと清らかな感じで、
彼も外見筋肉タイプではなく、比較的立ち姿も顔もあっさりしているのに、ヒロインにしても涼しい雰囲気で泥臭いところが一切ないのに、ベッドシーンは頁割いている。
しかも、ヒロインの裸も堂々と露に描写され、そこそこ生々しくあって、なんとなく、見た目や度々の気持ちの揺れとちぐはぐ感あり。
命を懸けることの多い職務で、エリートではあるが、長期に放っておかれる見込みの多い彼のことを、疑ったらきりがないと思うし、ヒロインが信じる方が、大切なことのように思えて。
しかも、子どものお世話を頑張っているように見えて、子どものことより自分中心に見える。
会いに来てくれて、休暇を目一杯子どもと過ごしたい、そう言ってくれることを、まず一番に、とても歓迎して見せるべきだし、実際、仮に、結果的に束の間のこととなったとしても、だからといって、今このときをも拒絶することは、私には理解しづらい。
何らかの不足感を常に抱えるような、そんなヒロインの不安感、彼の愛の言葉を待っているだけの姿勢とが、読んでいて少し寄り添えなかった。彼の内面と触れ合う場面は彼の生い立ちの告白までなかなか無かったし、わからない部分を理解しようとか、ただ判った気でいる(愛がないの一点が重点)ようにも見え、二人が結ばれたりヒロインが引いたり、関係の間に浮かんでは消える違和感がどうにもならなかった。
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