ボクシングに魅せられ、北海道から上京した少年・雪山大地(ゆきやま・だいち)! 牛のようにマイペースな性格だけど、牛乳配達で生活しながら森崎ジムに入門。チャンピオン目指して猛トレーニング! 熱血ボクシング漫画! ≪大和田夏希の初連載作品『タフネス大地』のスタートは、地味だった。本人曰く、「1回目の人気は、最下位だった」そうだ。それが、半年後にはベスト3に上がり、1年後には、少年マガジンの看板漫画の一つになっていた。私もファンだったし、大いに意識したものだ。正攻法な作風は、今の読者にも受け入れられることだろう。作品の中に、主人公、大地の最大のライバルとして、「トルコ小林」という、角刈りで、目が細くて、鼻ひげをはやしたキャラクターが登場する。トルコとは、もちろんトルコ共和国とは関係ない。若い人達は知らないだろうが、当時のいわゆる「トルコ」は、庶民的で親しみやすく、働く男達にとっては「心の友」であり、「明日への活力の元」となる、癒しの場だったのだ。ぜひ、トルコ小林を応援しながら読んでいただきたい。(小林まこと)≫