「僕の棺で晩餐を」
同じ地を死に場所に選んだ、歯折れの吸血鬼と天涯孤独の少女。
爪弾きにあう2人が、出逢えて共に過ごしたひと時の幸せを抱いて、それぞれ旅立つ恋の話。
余計な要素がないのは良いんだけど、短すぎてちょっと物足りない。
ハ
ッピーエンドでなくていいけど、もう少し2人に救いか癒しが欲しかった。
「黄昏恋々」
感想は「これで終わり???」
同じ痛みを抱えた挫折者の2人。
後悔の念を抱いた者と、依然渇望する者の対比が
奇妙な関係性で描かれたお話。
この短さ(ページ数)では描き切れないテーマなのではないかと思いました。
投げっぱなし感がすごくてストレスを感じた。
登場人物は嫌いじゃなかったけどいまいちだった。
「星は暁の影」
アウレリアが好きになれなかったせいか
この何百年か後に「黄昏恋々」につながっていくのかと思うと謎すぎた。
アウレリアに共感できたら何かしら伝わってくるのかもしれない。
「しのびごと」
昔の心中で心が置き去りになっていた男性の霊と、生まれ変わり女子の話?
なんとなくわかるような気はするんだけど、
これは何が一番描きたかった話なんだろうか…。
登場人物がきちんと描き切れてなくて、どの人も、話も薄かった。
総評:表題作以外は全部いまいち。
気になっていた表題作が最後まで読めて良かったけど、
クーポン使ったとはいえ値段と内容が合ってなかったかな。
★は「僕の棺で晩餐を」の評価のみでつけました。他は★なし。
ストーリーごとに作者さんのコメントがネームの一部と共に1Pずつ挟まってました。
各作品の補足にはなりえないだろうと思ったので自分は読んでないですが、
ご興味おありの方は合わせてご覧になってみては。
この作者さんの描かれるお話は多分もう読まなさそう。
ハッピーエンドが好きな質というのもあるかもしれないけど
全体的に自分には合わなかったです。
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