かいなしれいなさんがつけた評価
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ご本人も恋救とは違う雰囲気、登場人物も被らないようなキャラ設定にしたいと思って、相当産むのに苦しんだそうです。恋救の食べ物とかレストランのシーンマジで興味なかったんですが、こうして読んでみると、良い緩衝材として機能していたんだなと思います。この作品の主人公小泉はちょっと本当に痛くて可哀想な気持ちになるトラウマ持ちで、結構シリアスです。それの解決編、そして、家族もその呪縛から解き放たれる続編という構図です。攻めのお兄さんも一応カフェというかご飯の出てくるマスター的なポジションなんですが、本編に絡んでくるようなキャラでないため、この作品に付きまとう暗さを払拭するには至らなかったかな。恋救シリーズは華やかでイキイキとした生命力みたいなものに満ち溢れていたような感じなんですけど、この作品はちょっと違うかな。攻めと受けがよく恋人になれたなぁ…という感じです。自分の過去を実際に知っている相手とか、私は逆に避けるかも。あの時のアレ見られちゃったんだ…という意識に飲み込まれて、何もかも知られている安心感、もしくは諦め?みたいな物よりも、知られた事による恥ずかしさ、辛さの方が上回るような気がして、恋人になるにしても、もう一巻分くらいのぐるぐるがないと結ばれないように思うのですが、上手くまとまっています。その辺はやはり作家業30年のベテラン先生なので、読みやすいし、収まりがいいです。続編では攻めは自分のことを選んでくれない腹立ちから手ひどく受けのこと抱いたり、あんなに家族とドイツ行くっていっていた受けが、両親はずっと昔から過去のことを知っていて黙ってたんだもう何も信用出来ない…からの父救急搬送、攻めが執刀→親からの自立。うーん…この辺りの受けの感情の変化ジェットコースターすぎて。もうあなたたちとは話すことありません、みたいな受けの感情がね。もう信じられない!的な気持ちはよくわかるんだけど。毒親というほど酷い親だったわけじゃないしな。十分に心配と愛情の両方与えられていたと思うから、小泉の態度の変化がそういうふうになってしまうものなんだろうか…と、思ってしまった。志築谷澤カプ好きですねー!いや、無理やりかい!とは思うけど、本編のシリアス乗り越えた後で、なんかこの2人くらい分かりやすいものを脳が求めていたみたいです。谷澤さんもだんだんと志築さんのこと好きになると思うから、この2人の続き読みてー!(閉じる)
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