1945年10月から河北新報に連載された太宰治著「パンドラの匣(はこ)」の常用漢字対応の復刊です。「健康道場」という名の結核療養所で病と闘う二十歳の男子、「ひばり」が親友に宛てた手紙形式のユーモアあふれる青春小説です。
目次:
幕ひらく
健康道場の巻
鈴虫の巻
死生の巻
マア坊の巻
衛生についての巻
コスモスの巻
妹の巻
試練の巻
固パンの巻
口紅の巻
花宵先生の巻
竹さんの巻
著者について:
1909年、青森県北津軽郡金木村(現五所川原市)生まれ。本名、津島修治。東京帝国大学仏文科中退。1935年「逆行」が第一回芥川賞候補に。1936年第一創作集『晩年』刊行。以後、「女生徒」「斜陽」「人間失格」等著作多数。1948年6月、山崎富栄と玉川上水に入水自殺。