誤解を恐れずに言えば、この本は様々な人間関係の悩みを解決する特効薬、みたいな本ではありません。
私はこの続編から購入した者ですが、読了後すぐに1作目も読みたい!という気持ちになりました。
まず、各項目の冒頭の、優しいタッチのネコ4コマが
素晴らしい。ネコ派であるということを差し引いても、要点がスッと頭に入り、その後に詳しく説明する、という流れは読者思いの構成だなあと思いました。
私自身、上司との関係を悪化させてしまったり、優秀な同僚や先輩が成果を上げているのを羨むことがよくあります。彼らに対して私は他の人から頼りにされることもなくて寂しいなあとか。失敗ばかりで大した成果もなく、プレゼンも何言ってるかさっぱりわからない人、みたいに思われてるのかなとか。
今自分が人間関係で息詰まる思いを抱えているのも、職場に必要ない人間なんかなみたいな思いも全部、自分のせいなんだと思ってました。
それで、この本を読みながら私自身の身の上と比較して考えてみました。結論から言えば、私自身が被害者の一面、そして加害者の一面を持ってるということに気づきました。
ネコ4コマでは苦しい思いを抱えたネコたちがさまざまな悩みを吐露しているのですが、この悩みにすごく同意できるなーと思う反面、私も他人を傷つける側になっていることもあるんだ、と思ったんです。
そうした悩みに対して、「私自身」が変えていけることはなんだろうか、ということがこの本を貫く大きなメッセージの一つだと思います。
上司の期待に応えられない今の自分を受け入れること。同僚をこっそり羨む分には次の行動へのきっかけになる。私は職場に必要な人間なのか?ではなく、その仕事は私にとって必要なのか?...
他人がこうあれば自分にとって都合がいいのに、自分が我慢すればいい、という発想から、自分がどう考えて、どう行動すれば円滑に進むのか。
そんな「ちょうどいい生き方」をするためにはどう歩いていけばいいのか。
この本が訴えることはこのことに尽きると感じました。そして、それを実践することができるのは他ならぬ自分なんだ、と気づくことができました。
この本に出会えて本当によかったと思いました。ありがとうございました。
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