シリーズ6作め。今までも一冊ずつそれぞれに見所なり起承転結なりはありましたが、今作はシリーズという大きな括りの中の「転=転換期」だったように思います。
ここへ来てまさか、あの人物が登場するとは思ってもいなくて(というより存在を忘れていた)
、更にその性格から来るいざこざを興味深く読みました。
菊七の言う「性悪。自分は動かず周りを動かす。ちょっとした仕草や曖昧な言葉で自分の都合の良いように誘導し、決して言質をとられるようなことはしない」に、「あーうん。いるいる、こういう女」と、共感しかなかったです。空良にとっては、計算高いタイプに対応する力を得たという意味でも、人としても大きく成長して見せた巻ではないかなと。
今回の問題回避は、空良が家族や家族同然に大切にしてきた周りの人達みんなのおかげではないかなと思いました。特に高虎とは今までより強く固い絆で結ばれ、愛に関しては鉄壁の難攻不落の城へと変貌したという気がしました。
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