ちょいと聞いてくれ。最近巷で噂の仕置き人の話を。何でも三人連れらしいんだが、これが強いのなんのって。お屋敷のお侍20人相手に1人で立ち回ったってのが、"四十郎"。一見風来坊な浪人風情ってなもんだが、あの居合いの達人財津とやり合ったって噂もあ
る。それからそうそう、"仕込廣雪"。盲いたあんまなんて侮ってた奴らの末路と言えばお察しの通り。全くまるで目が見えているようだ、って。世の中にゃ明かないからこそ見えるものがあるんだねぇ。それからちょいとばかし年はいってるが(こりゃ失敬)なかなかイイ女がいて、そいつが一振三刺の"月光童子"。声をかけるのも命掛けだ。こうするっと撫で回した奴のモノはすっかり使い物にならないらしい。穴が3つも空いちまってさ!
金さえ貰えば何だってするやつもいれば、そうじゃない奴らもいるってことさ。そりゃ珍しくもないもんだ、流れ者なんて。ただ、奴らを見てるとこう『スカッ〜と』するんだよ。粋な奴らもいるってことだ。
読み放から。面白かったです!こりゃ面白かった。人情時代活劇。カッチョいい奴らが三人出会って流れ流れて事件を解決していくわけです。三人の掛け合いもいい。お互いがお互いを強者と認めてる感じがもうワクワクワクワクo(^o^)o。ゆるーい雰囲気のおかげで気楽に読めるのも楽しかったです。しかしだんだんお話が凝っていく…。2巻の姫様の話がすごく良かった。姫様が姫様たる姿にじんときた。泣きそう。と思ったら根付けwwナイスオチ!!三人以外にも登場人物達がみんなカッチョいいんです。もちろん悪役もいるんですが、そうじゃない人物達がみんな粋でカッチョいい。恐らく作者様が思うカッチョいい人物達を書いてるんだと思いますが、だから読んでてワクワクしました。粋ってやつです。
最後の終わり方も粋でした!寂しさもあるけれど、『さよならだけが人生だ』!
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