結果というか、オチとかメカニズムについてはいろいろ見解があるとは思いますが、事件と過去に戻る能力を上手く絡めており、物語として良く出来ている、という点でとても楽しめました。犯人側の事情については逆恨みな点や十年以上も怨みを持ち続けるのは若干
無理がある気がする。常人であればそういう思考回路にはならないし、人間は忘却という特性があるので感情も記憶も薄れていく。忘れないためには無限の反復により体に反射として覚えさせる必要があるので、何らかの疾患があったのではという気もする。家庭環境を考えたら疾患も致し方なしではあるけれど。幼少期であれば、誰かのせいにしなければ生きていけないくらい心が弱っていたのだろうけれど、成長してからも…となると、本人自身の『選択』なので。めぐる側が主人公である限り、どうあっても犯人側には過失や失点があったとせざるを得ないのだけど、罪の落としどころが難しいな。
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