ヒロインのジョージアは既に十二分に苦労してきている。彼ジョーダンでなくても、誰でも知れば助けたくなったかもしれない。
そこへ来て、悩殺のナイスバディと、妖艶なダンスと、その露出度高い派手ないでたちで、彼は最初からヒロインに釘付け、正に「キ
リキリ舞い」させられてる。
これ迄の辛さをひっくり返すみたいに、これ以上の試練は無し。出会いがすべてを変える。
信じられないほどセクシーだとか、僕がどれほど君にキスしたいかわかるかい?とか、もう翻訳のロマンス物なら典型として満を持して登場の、鉄板的台詞がいくつかあり、そのまま盛り上がった一本調子で結末へ。涙の出るような頑張り屋シングルマザーに、酒場でダンサーに一目惚れした酒場嫌い男子。出会ったその日にキス。
二人の関係に特に山谷は無いので、波乱が欲しい人には物足りないかもしれない。
大人の色気を発散させるヒロインのダンサー姿、他の漫画家には出せない迫力がすごい。
ちょっとむっちりとしたベッドシーンが、私にはあまり好みではなかった。不要とまでは言わないが、そこまでの構図で描写するほど必要性までも、感じられなかった、
HQって、こちらの正義感からすると悪い奴が「成敗」されずに放置されて悔しかったりするが、これもそんなところがある。お話とはいえ、少々生煮えの物を口にさせられたようで、そこは残念。
アヒルの扱いに慣れたジョージア、手助けを拒否られても彼女の手助けをしたいジョーダン、二人の光景は相性の良さを感じさせて、相手を見つけた者達の幸福感がそこにある。彼の揺るぎない一直線のアプローチがヒロインに愛を信じさせ、男性に懲りた彼女が作っていた壁を崩した。
四兄弟1人一作ずつ相手を見つける、4作品で一連となるバックホーンブラザーズもの。他のレビューアーの方々と同意見で、三人の先生がコミカライズするのではキャラがバラついてしまい、担当の先生はお一人の方がよかったかもしれない。
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