3年前…私が10歳の時、とある神社で友達とかくれんぼをしていました。
私が鬼になり、神社のお社の周りを探していると、どこかから鈴の音がしていました。
「鈴なんか鳴らして、見つけてくださいって言っとるようなもんやん!」
そう思い、鈴の音が鳴っている場所までいっても、誰もいません。しかし、鈴の音はまだ辺りに響いています。
あれ、おかしいな…そう思い、パッと上を向くと、首に鈴をつけた猫がいました。
「なんだ、猫やん!」
そう思って、私は他のところを探しに行こうと、回れ右をしました。
すると、後ろから小さな女の子の声で「まって」と声がしました。
友達かと思ったのですが、どうも友達の声ではない。
これは、おかしくないか?
私は意を決して後ろを向きました。
するとそこには、髪の長い日本人形が無造作に置かれていました。
私に気付くと、その人形は壊れたように
「マッテマッテマ、マテテマッテ、マテテテ、ママ」とか、そんな風に喋りだしました。
流石に気味が悪くなり、その場から逃げ出そうとしました。しかし、逃げようとした時、足になにかが当たりました。
なんと、さっき後ろにあったはずの日本人形が私の足元で不気味な笑みを浮かべているのです。
「うわぁぁぁぁ!!!」
私は叫んで、全速力の猛ダッシュでその場から逃げ出しました。
その後の事はよく覚えていません。
ただ、私の足には長い髪の毛が数本絡まっていました。