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漫画(まんが) ・電子書籍のコミックシーモアTOP > 特集一覧 > 【発表】オカルト恐怖体験2016
生首
何年前かの話です。

叔父の看病で、叔母の家に数日泊まり込むことになりました。

叔母の家はもともと大叔母様の持ち家だったのですが、病で急逝されて以降、大叔母
様を看取った叔母が移り住むようになりました。

私は2階の二間続きの和室を借りました。
泊まり始めてすぐの夜のことです。ふと夜
中に目が覚め、時計を確認すると深夜2時でした。

再び寝ようとしたときです。鴨居のあたりから視線を感じたので何気なくそちらを見
ました。



-----驚愕で声が出ませんでした。女性の首から上の部分だけがそこにあったので
す。こちらをじーっと見つめていました。



怖くてたまらず、でも逃げることもかなわず、ただひたすらぎゅっと目をつぶって耐
えるしかできませんでした。
翌日、そしてその次の日も、同じように深夜に目覚めては、その生首と目があいまし
た。
恐ろしいことに、その生首は鴨居から徐々に下がってきているのです。

日を追うごとにだんだんと位置を下げてくるその生首は、とうとう、10日目の夜、私
の布団の足元からゆっくり、ゆっくりと回り込み始めました。

ただひたすら目をつぶって震えていましたが、やがて私の頭のほうに来るのがわかり
ました。すぐ顔の近くに気配が迫った瞬間、なぜか目を開けてしまったのです。

ほんのすぐ目の前に女性の顔が迫っていました。恐怖と驚愕とで固まるしかできない
私です。しかし、目が合ったその瞬間、その女性は「・・・ちがう」と小さくつぶや
き、フッと消えてしまいました。



私は翌朝、ふと違和感を感じて叔母に、大叔母様の家族写真を見せてもらうようにお
願いしました。あの女性の顔に覚えがあったからです。



写真で確認したところ、やはりあの生首は大叔母様の娘さんでした。

これまで夜な夜な遭ったことを叔母に話すと、あぁ、そう・・・と泣きながら過去のことを話してくれました。

大叔母様の娘さんは、若いころから長く精神を病んでいたそうで、ある夜、大叔母様
と心中を図り、亡くなったそうです。ですが、大叔母様だけが一命をとりとめまし
た。大叔母様は最期までそのことを悔やみながら亡くなったとのことでした。

そう、私が寝泊まりしていたあの和室はその娘さんの部屋だったそうです。

「・・・ちがう」とつぶやいた時の悲しそうな声音を忘れることができません。

大叔
母様は、今もまだ娘さんを探し続けているのかもしれません。

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