不倫もので中年男とややそれより若い熟女のアバンチュール。読んで おや? と思ったのは、絡みの部分に至る助走というか導入部が他作品に比べ非常に短い。あっという間に男女の営みに突入です。では、尺をどうやって確保しているか。それはアブノーマルプレ
イに入り込んでいるから。とはいっても、まあ倒錯ぎらいのやなぎやこから見ても許容範囲。なのでヤマ場を長く楽しめ、おトク感はあると思います。ただ難を言えば、やなぎやこが「雪見酒」のレビューで指摘した点がここでも見られる。すなわち「主語」が一定しない。作中の文章が男目線になったり女の視点になったりと一貫性を欠く。ゆえに評価は星三つどまり。それでも題名にもなった、芳い体臭を放つ女性、一度巡り遭いたいものである。
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