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その証言、嘘か本当か。裁判の世界はこんなに面白い!裁判員制度が導入され、冤罪報道が新聞やテレビを賑わせている。また法廷を舞台にしたドラマやゲームの大ヒットもあり、ここにきて裁判への関心が急速に高まっている。しかし一方で、検事と弁護士は法廷でどのようなやりとりを交わしているのか、裁判官はどのように双方の証言をきき、その真偽を判断しているのか、私たちは意外とよくわかっていない。世界文学の最高峰『カラマーゾフの兄弟』のクライマックスは、裁判シーンである。カラマーゾフ家の父であるフョードルが殺害され、容疑者として長男ミーチャが逮捕される。ミーチャは容疑を否認するが、状況証拠からは彼が殺したとしか思えない。さまざまな証言が行き交うなかで、裁判は進んでいく――。本書のテーマは、『カラマーゾフの兄弟』の裁判シーンを通じ、裁判における「事実認定」の基本的な部分を知っていただくことにある。事実認定というと難解で専門的に聞こえるが、平たくいうと「嘘と本当の見分け方」である。裁判というのは、とどのつまり、「当事者の話が嘘か本当か」という点に議論が集約されることが多い。そして法律家は、人の話の真偽を見極めるノウハウを学んでいる。本書を読んでいただければ、その基本的な部分を理解できるはずだ。「嘘と本当の見分け方」を身につけることは、人間関係のトラブルや男女の悲劇を防ぐためにも役立つことだろう。読者のみなさまには、ぜひ、被告人ミーチャが有罪か無罪かを判断する陪審員になったつもりで読み進めていただきたい。
9784799315040
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