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沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第10弾。「サシバは鷲鷹目の鳥。国境を越えて旅するこの猛禽と秋の季節の一時期に密かに関わってきたのが宮古諸島の、中でも伊良部島の人々である。かつて食生活に滋味をもたらしたサシバは保護鳥となり、それへの思いも変化してきている。著者は鷹獲りを体験した少年期を回想しつつ、その習俗を克明に記録し、文学作品などに見られるサシバ観の広がりを示してくれる。そして誇るべき島の美しさがこの先もそこに生きる豊かさと喜びにつながることを願う。-1997年作品紹介文-」サシバとは鳥類分類ではタカ科 サシバ属と分類される野生鳥である。寒露のころサシバの秋の渡りが始まる。青森から九州までの地域で夏を過ごしていたサシバたちは、やがて来る寒い季節を前に、南西諸島を南下して、さらに南の暖かい島々へ、大群で大移動する。その越冬地への旅の途中、一夜の羽を宮古島、伊良部島で休めるのである。現在サシバの飛来は秋の風物詩となっているが、国際保護鳥となる以前は神意によって空からもたらされる贈り物として、島人はサシバを捕え自然への感謝の念を持って食していたのである。滋味あるサシバの肉は島人の貴重な蛋白源でもあった。本書はこのタカ獲りを歴史的な習俗として記録し、伊良部島におけるサシバの周辺を紹介する。著者は伊良部島出身で沖縄タイムスの記者として活躍してきた謝花勝一氏。本シリーズに「ウシ国沖縄闘牛物語」もある。
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