スコットランドの盟約派の争いに絡めたお話で、この後、歴史的には清教徒革命へと続いていくので、私としては歴史の動乱を楽しめました。
ただ、小説として考えると、幾つも詰めの甘いところがあって、どうしてもリアリティが削がれてしまったのが残念。
まずは、戦いの場に割って入って傷口を縫合するだなんてあり得ない。その直前に手が泥で汚れる描写があるのだから、そんな手で縫合したら間違いなく感染症にやられて死ぬよ。
それから、修道院に入るには多額の持参金が必要なのに、ヒロインは無一文で逃げ込もうとしていて、あり得ない。具体的な修道院の名前も出てこないし、全く具体性が感じられない。
更には、戦いの初っ端から馬から降りて戦う描写があるけど、馬に乗ったままの方が断然有利なのだから、これもあり得ない。
ヒロイン、ヒーローとも魅力的に描かれているだけに、詰めが甘いのが何とも残念。