このレビューはネタバレを含みます▼
一気に2日で読んでしまった。読み始めた日の夜は、深海の夢を見た。恐ろしさや不安はないけど薄暗い静まり返った海の底の夢。それくらい世界観に引き込まれたということか。
音楽の著作権が筋にはなってるんだけど、チェロの深み、音楽の価値観、年をとっても色褪せない恐ろしい過去、演奏を通して繋がる人との関係や信頼、音楽と今を生きているという感覚の芽生え、人との関係の脆さと強さ、社会での生き方、組織の中の自分と自己との対峙、いろんな大切なことが生きていれば自然と絡んでくるように細やかに描かれていて、すごく良かった。
バレたときの浅葉先生と橘とのやり取りは、心臓がギューってなった。またエピローグのやり取りも良かった。人と人がぶつかり合った生々しさが伝わってきて胸にズシンと残った。
一つだけ。ラブカは最古のサメの姿をとどめた幻の魚で、私は気持ち悪いとは思ったことがなく、むしろ魅せられていてかっこいいと思っているので、文中ラブカが散々ディスられてるのはちょっと残念だった(笑)