「大丈夫。俺には全部見せて。……さっきみたいに、受け止めるから」友人の結婚式の帰り道、業務に励むOL・紗那は、深いため息をついた。その理由は、人には言えない悩みがあるから。――それは、性欲が強すぎること。その足でお気に入りのBarに向かった彼女だったが、酔った勢いもあり、なんとその悩みを常連のワタナベにこぼしてしまう。彼は落ち着いていて、優しくて、カッコいい理想の男性。最悪だ。これはもう、完全に変な女認定だ。けれど、彼は静かに言った。「俺も同じ悩みを持ってるんだ」共通の秘密と、囁かれる甘い誘い。「一度、確認してみる?」普段は大人で穏やかな彼の瞳に宿った、獣のような熱に心も体も溶けていく。だが彼は“もうひとつの秘密”を隠していた――。