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2人に1人が罹患し、もはや国民病とも言われているがん。
巷には、「〇〇を飲むだけでがんが完治した!」「抗がん剤はあぶない」といった、科学的根拠に基づいていないトンデモ医療情報が溢れています。
本書では、あくまでも世界の医学研究に基づいた最新のがん治療について解説。エビデンスをベースとし、一般の方が騙されやすい怪しいがん治療法に惑わされないためにはどんな知識が必要か、また医学的見地から最善といえる治療法(標準治療)とはどんなものかを紹介します。
さらに、がんの宣告をされた患者さんの不安とどう向き合うか、また患者さんのQOLを下げずにがんと対峙するにはどのようにすればいいのかなど、現場の医師ならではの本音の視点で語り下ろします。
[はじめに]
がん治療で後悔する人、しない人
お金持ちや芸能人ばかりいい治療が受けられて、ずるい
ブラックがん治療」と「ホワイトがん治療
間違ったがん治療で、資産と時間を溶かしてしまわないために
●Chapter.1 新常識その1
がん治療は「情報戦」である
がんと診断されたら、まずはじめに知ってもらいたいこと
●Chapter.2 新常識その2
「がんのエセ治療」に騙されてはいけない
「奇跡の治療法」を喧伝するインチキがん療法対策マニュアル
1 がんのエセ治療で症状が悪化してしまった例
2 がん患者がエセ医療にはまってしまう理由
3 がんのエセ治療を見極める3つのポイント
4 典型的ながんのエセ治療 食事療法(ゲルソン療法、がんの糖質制限食療法)
5 典型的ながんのエセ治療2 高濃度ビタミンC点滴療法
6 典型的ながんのエセ治療3 水素吸入療法
7 典型的ながんのエセ治療4 自由診療の免疫細胞療法
8 典型的ながんのエセ治療5 曹(ベーキングソーダ)療法、がんアルカリ療法
9 典型的ながんのエセ治療 自由診療の光免疫療法
10 典型的ながんのエセ治療 がん放置論
●Chapter.3 新常識その3
「がんになったら助からない」は大きな間違い
そもそもがんとはどういう病気なのか
●Chapter.4 新常識その4
標準治療こそが「最善の選択肢」である
「高価な治療ほどがんが治る」という危険な先入観
●Chapter.5 新常識その5
「抗がん剤は危ない」を信じてはいけない
世間でいわれる抗がん剤の噂は誤解だらけ
●Chapter. 6 新常識その6
がん治療の進歩で生存チャンスが増えた
最新版・がん種類別解説―がんの専門医が教える「傾向と対策」
1【大腸がん】検診で早期発見すればかなりの確率で予防できるがん
2【胃がん】早期発見がカギピロリ菌が陽性なら除菌は必須
3【肺がん】新薬の登場で長期生存のチャンスが増えてきた
4【前立腺がん】比較的進行が遅くがんとの共存をはかる治療戦略も
5【乳がん】もっとも経過の良いがん 健診や人間ドックを過信しないことも大事
6【子宮頸がん】デマに惑わされずHPVワクチン接種で積極的予防を
7【肝臓がん】メタボ対策が発症リスクを下げる
8【膵臓がん】早期発見が難しい難治がんの代例だが治療チャンスもある
9【食道がん】喫煙と飲酒の両方の習慣がある人は要注意
10【造血器悪性腫瘍(悪性リンパ腫、白血病など)】抗がん剤が効きやすいが基礎体力も重要
11【膀胱がん】小倉智昭さんが残したメッセージから学ぶこと
12【原発不明がん】ほんの小さな違和感や少しでも自覚症状があったら医師に相談を
●Chapter.7 新常識その7
がんの余命宣告はほとんど当たらない
がんに人生を邪魔されないために―長生きする患者さんの特徴とは
[おわりに]
「人生における災害」としてがんを捉えてみる
がん治療が進歩した結果、「長生きリスク」が懸念されるように
がんリスクの軽減こそ最大の資産防衛になる
患者さんの「人生の質」も重視する時代に
【押川式】がんことわざ&がん名言集