国語の成績が良い子とそうでない子を比べると、その差の大部分は語彙力にあります。
たとえば、語彙力のない子は選択肢問題で自信満々に選択肢を選ぶものの、
その選択肢に書かれている言葉の意味を聞くと、
「知らない」と答えることがあります。
意味を知らないのに答えている―そんなことが、実際によくあるのです。
お子さんが選択肢問題で「あきらかに間違った選択肢」を選ぶのも、
語彙力が足りないからかもしれません。
どんなに国語の勉強に力を入れても、
語彙力がなければ意味を正しく理解することはできません。
選択肢問題の選択肢の言葉がわからないから、
どれを選んでいいのかわからないということもあります。
つまり、国語力の根幹にあるのは「語彙を知っているかどうか」 なのです。
本書では、
その語彙を定着させるための方法として、「言いかえ」 に焦点を当てました。
たとえば、「嬉しい」という言葉を言いかえてみると、
「楽しい」「幸せ」「心がおどる」など、さまざまな表現が思い浮かぶでしょう。
このように、
1つの言葉を別の言葉に言いかえる習慣をつけることで、
自然と語彙が増え、言葉の使い方が身についていきます。
本書では、
具体的な言いかえトレーニングの方法のほか、
それを学習習慣に組み込むコツなどもお伝えします。
中学受験コンサルタントとして、これまで多くの小学生の成績を上げてきましたが、
言いかえトレーニングの効果は絶大です。
ぜひ、お子さんと一緒に楽しみながら、
語彙力を高める習慣を身につけていきましょう。
■目次
・第1章 国語力が上がれば、すべての科目の成績が上がる!
・第2章 知っている単語の数を増やせば、国語力は伸びる
・第3章「言いかえトレーニング」で語彙力アップ!読解力を支える語彙力の育て方
・第4章 言いかえノートの活用法
・第5章 音読でさらに語彙力と読解力を飛躍的に伸ばす!
・付録 覚えておきたい最重要語句300
■著者 齋藤達也(さいとう・たつや)
中学受験コンサルタント
1976年、横浜市生まれ。聖光学院中学・高等学校卒業、東京都立大学法学部卒業。
新5年生の2月から日能研町田校に通い始めるも偏差値50をいったりきたりの状態が半年以上続く。
このままではマズいと思った母親の試行錯誤のおかげで
偏差値は一気に70まで跳ね上がり、見事に聖光学院中学校に合格。
大学卒業後は一般企業に勤めながら趣味で中学受験関係の
情報を紹介するサイトをつくったところ、受験相談が殺到するようになる。
相談に応えるうちに一生懸命に勉強している受験生および中学受験に悩む保護者の力になりたいと決意し、
中学受験コンサルタントとして独立。
これまでアドバイスをした中学受験生および保護者は1000組以上。
直接指導した生徒は120名近く(2025年3月時点)。
著書に『小6からでも偏差値が15上がる中学受験合格法』『1日10分!「音読」で国語の成績は必ず上がる!』『怒らずにわが子のやる気を引き出す中学受験合格法』(すべて、あさ出版)がある。