人生の意味と幸福を探す旅へようこそ。
本書は、著者しなだやすお氏が5年間にわたり紡いできた、人生の目的と幸福の本質を探究する珠玉のエッセイ集です。第1章から第7章までを通して、読者は「成功」や「達成」だけではない、もっと深い幸福——ユーダイモニア(永続する幸福)への道を歩むことになります。
著者は、感謝、利他、人間関係、情熱、そして謙虚さといった普遍的なテーマを、哲学・心理学・歴史・個人の体験を交えて丁寧に描き出します。親鸞聖人の教えやブッダの言葉、黒澤明監督の人生、なでしこジャパンの利他的ゴール、そして奇跡的な生還を果たした人々の物語が、読者の心に深い感動と気づきをもたらします。
本書の魅力は、単なる知識や理論ではなく、「魂の震え」に寄り添う語り口にあります。著者自身の体験や葛藤が率直に綴られており、読む者は自分自身の人生と静かに向き合う時間を得るでしょう。
「幸福とは、すでにそばにあるものに気づくこと」——青い鳥の寓話や、悟りを開いた犬の物語が示すように、本書は読者に「気づきの旅」へと誘います。人生の苦難を乗り越えた先にある、無条件の幸福。それは、誰かのために生きること、自分の存在を喜ぶこと、そして感謝の心を育てることから始まります。
この本は、人生の岐路に立つすべての人に贈る、静かで力強いメッセージです。読むたびに新たな発見があり、心が穏やかに、そして前向きになる。そんな一冊です。
著者紹介 しなだやすお
卓球に魅了されて大学へ進学するも、学業との両立に悩み、親に内緒で中退。迷いながらも歩みを進める中、世界的卓球権威・故荻村伊智朗氏が主宰するクラブチーム「青卓会(現・ITS三鷹)」に入会。荻村氏や山中教子コーチの指導を受け、人生の転機となった4年間を過ごす。この経験を通して、「自分を変えることで人生が豊かになる」ことを実感し、本書の執筆へとつながった。
地元・新潟に戻ってからは高校教師として教壇に立ち、後に地元大学卓球部の監督も務める。卓球の魅力と、そこから得られる人生の学びを若い世代に伝えてきた。現在も公立高校で教師として、生徒たちの成長を温かく見守っている。
モットーは「自分を愛し、感謝の気持ちを忘れない」。そして「幸せは心の持ち方次第」。卓球を通じて得たこの教訓を、今も大切に胸に刻んでいる。