卒業式の喧騒が遠ざかる夕暮れの旧校舎。
しがない童貞国語教師は、学年一の秀才で、誰もが憧れる黒髪の美少女・黒川沙雪に呼び出された。
取り壊しを待つだけの、誰もいない物理準備室。
夕陽に照らされたセーラー服のシルエット、上気した白い頬を伝う一筋の涙。
いつも冷静で完璧だった彼女が、今日、僕の前でだけ、その仮面を脱ぎ捨てる。
「先生……愛しています」
震える唇から紡がれたのは、あまりにも甘く、あまりにも重い告白だった。
卒業する教え子からの禁断の愛。
教師としての理性と、一人の男としての本能が激しくせめぎ合う。
彼女の純粋すぎる想いと涙に濡れた眼差しを前に守ってきた壁は、いともたやすく崩れ去ってしまうのか…?
卒業という名の境界線を越えた二人の、甘く切ない背徳の物語。
今夜、あなたはこの純粋な官能の目撃者になる。
※ジャスミン書房エピソードは1話完結の短編官能レーベル。通勤時間や眠る前に読める“濃密で短い官能”をお届けします。