平清盛は人情に厚く、指導者としてのバランス感覚と度量の大きさ、政治家としての開明性、軍人としての戦略・戦術における卓越した才能を兼ね備えた「万能の巨人」である。
その志を継いだ息子たちもまた、重盛・知盛・重衡など、政治・軍事の両面で優れた人物だった。
平家は土地支配にとどまらず、海上ネットワークと貿易・港湾戦略を用いた新たな国家像を構想。
しかし、壇ノ浦の敗北により「貴族化した弱体な一族」として誤解され、源氏によってその功績は歪められた。
本書では『平家物語』などに散らばる史実を丁寧に拾い上げ、敗者の側から描く平家一門の実像を提示する。
清盛の「海の国家」構想と、知盛の海軍戦略が今なぜ重要なのか――歴史の見方を刷新する一冊。
平家シーパワーの一族 壇ノ浦に沈んだ日本の海軍戦略(1巻配信中)