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ワイン用ぶどうの栽培適地ではなかったブルゴーニュやボルドーは、なぜ高品質のワインを生み、有名ワイン産地になったのか。ワインの作り手たちの話から、水のように飲まれるワイン文化の話まで。フランスワインがより楽しくなる!・なぜ、ぶどう畑は川の周りに広がっているのか・良いシャンパーニュと悪いシャンパーニュを分ける理由とは・西洋において「日常的な飲み物」となった〈自然〉条件とは・それでもやっぱり、いい土壌がいいワインを作る?□目次第一章ワインは西洋において重層的で複合的な形態の特権的な〈表象〉である第二章 ワインは土地の表現として作られ評価される第三章 ワインが土地の産物地酒であることを保証し評価する制度がある第四章 ワインは人間が土地に働きかけた表現だ第五章 ワインにはさまざまなレベルで人間の意志が作用する第六章 ワインの生産と消費の変遷とワインの〈表象〉第七章 シャンパーニュの成功 ― ワインの生産と消費になげかける問題□著者紹介福田 育弘(ふくだ いくひろ)早稲田大学教育・総合科学学術院教育学部複合文化学科教授。1955年名古屋市生まれ。早稲田大学大学院文学研究科フランス文学専攻博士後期課程中退。1985年から88 年までフランス政府給費留学生としてパリ第3大学博士課程に留学。1991年流通経済大学専任講師、1993年同助教授を経て、1995年早稲田大学教育学部専任講師、1996年同助教授、2002年より同教授。専門は文化学(とくにポストコロニアルの文化と文学、飲食表象論)、フランス文化・文学。□本文紹介(「はじめに」より)「この著作は、フランスのワインに関する文化的観点からの歴史である。伝統的ないい方をすれば、ワインの文化史である。歴史の年代にそったくわしい記述というより、文化的に重要と思われるいくつかの点について、フランスをはじめとしたワイン文化の伝統ある国ぐにで、人びとがワインにどのような意味をあたえてきたのかということを分析し、考察している。つまり、文化学的な歴史分析の試みである。いくつかの大学や大学院の再編において、文化学という呼称が使われているが、従来の文学研究や人文学研究の寄せ集めであることがほとんどで、文化学を独自の専門として認識し、展開しているとはいいがたい。ここで文化学としてわたしが考えているのは、人間とモノゴトとの関係である。人間は時代や社会のなかで、モノやコトに意味をあたえ、その意味の集合が各時代の各社会の文化を形成している。わたしたち日本人にとって外からもたらされたワインは、いまやコンビニで一本数百円で売られているものがあるにもかかわらず、日常の飲料ではなく、どこかオシャレな飲み物である。しかし、フランスをはじめとしたワイン産国では、ワインは毎日の食卓の飲み物である。文化によってモノゴトの意味づけが異なるという多文化主義的な視点をとれば、「ワインはフランス人からみると日常的な飲み物であり、日本人からみると高級感のあるアルコール飲料である」といえるだろう。これは、ワインは食中酒であるといういい方でもよく表現される。わたしも貴重な主食を加工した日本酒は、それ自体が味わわれるアルコール飲料であるのにたいし、食卓で料理とともに飲まれるワインは、食中酒であると述べてきた。」
9784866241258
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