「……こんな場所で、何してるのって? あなたを待ってたに決まってるじゃない。ねえ、このまま動かないで、私を見てて」
埃っぽさと夕闇の湿り気が同居する、放課後の旧校舎。
踊り場へ続く階段の中ほど、歪な影が落ちる段差に、彼女は投げ出すように腰を下ろしていた。
緩やかに着崩された制服。フロントのボタンはすべて外され、上質なウールのカーディガンが、彼女の吐息に合わせて肩からだらしなく滑り落ちている。
彼女は自身の膝を大きく割り、一段高い場所にある手すりへと腕を回して上体を深く反らせた。
無理に広げられた股の間から、白日の下に晒されたのは、無垢な色調とは裏腹に、彼女の肉の起伏に食い込むパンティーの切実な輪郭。
冷たいコンクリートの質感と、彼女が放つ微熱を帯びた「肌の香り」が混じり合い、閉鎖された階段室を、言葉にならない重苦しい情欲で塗り潰していく。
一段上から見下ろすあなたの視線を受け、自嘲気味な、けれど確信犯的な笑みを浮かべる彼女。
その火照った項には、校舎の境界線で自らを剥き出しにし、あなたという観測者の理性を、その開かれた双眸の中に沈めてしまうことへの、昏い期待が宿っていた。
これは、日常の段差を踏み外した先に広がる、一時の迷宮。
階段の闇に白く浮かび上がり、露わになった少女の「研ぎ澄まされた変節」を、どうぞその視線の檻に、深く幽閉してください。