愛人ではないけれど、乗客として知り合った男性から遺産を受け取った。舞い上がって その幸運を手にはしたけれど、分不相応な邸宅に心が休まるはずもなくヒロインローラは仕事以上に疲れ果てていた。しかし、意地でも手放さない強欲さが面白い。そのために、
ヒーロージェライントの攻撃に晒されていく。誤解されることが、背景次第で凶悪になることが読み取れて背筋が凍る。愛憎ともなれば生すらも脅かしかねないのだ。作中には、若いローラの世間知らずなところがフンダンに描かれており、その物思いは身近なもので共感した。そして身辺整理を始める。ようやく腰を上げたのだ。付随する真実、ヒーローとの未来、母の人生を思考しローラも大人になったというところでしょう。
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