周囲に振り撒いた嘘がホントになるパターンでは当人たちの気持ちはどうなのかが大きいけれど、こうも相互に好都合だと読み手のこちらにはそれもまた運命とも受け取れるくらいにまさに絵に描いたラブストーリー。今まで出会ったことがなかった、というタイプに
本物の相手を見出だす、という、女性にこと欠かなかったようなタイプの男性の出逢いのストーリー。
信じられる相手なのかどうか、どんな場合でも重要課題ですが、近づいてくる人を財産狙いと疑う悲しい習性のお金持ちがHQ にはよく棲息してますね。私ならそう思われたら悔しいからもう二度と目の前に現れるものかと思いますけど、ストーリーというのは、そこからそうではないことを証明するような出来事と言動によって払拭がなされていくことで形作られます。でも、ヒロインが立ち去った後のことは、信じる信じないを超越してました。いなくなって大慌て、そんなところにもこのお話の良いところがあります。
女性から思いきって電話するところがもう少しコマかけて欲しかったような気持ちはありましたが、ニックのほうの様子の描写でそこは帳尻を合わせてます。
従兄弟さんの動きがお話の方向付けの役割大きいため美形の扱いなのも、なかなか視覚面でも楽しかった。
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