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「怪盗クイーン」池田重隆監督が絵コンテ1264カットを1人で担当 第3弾入プレ配布

2025/6/3 20:00

アニメーション映画「怪盗クイーンの優雅な休暇(バカンス)」のスタッフトーク付き上映会が、去る6月2日に東京・新宿バルト9で開催され、池田重隆監督と山本京佳プロデューサーが登壇した。

公開中の「怪盗クイーンの優雅な休暇」は、2003年に刊行されたはやみねかおるによる同名小説が原作。“クイーンらしいバカンス”をテーマに、怪盗クイーンの新たな冒険が描かれる。今回が初めてのトークイベント登壇となった池田監督の就任は、前作「怪盗クイーンはサーカスがお好き」の監督が別件でスケジュールが埋まっていたことから、制作会社を通じて依頼が届いたことがきっかけだという。池田監督は、原作には当初触れたことがなかったが、読んでみると文章が非常に映像的で、「『これはぜひアニメでやりたい』と一気に惹き込まれた」とコメント。また山本プロデューサーは、1作目の公開時からすでに次回作の制作を想定し、半年以上にわたって上司に「クイーンをやりたい」と直訴し続けたエピソードを披露した。

池田監督1人で絵コンテ全1264カットを描いたという話が飛び出すと、会場は驚きの声に包まれる。作品の舞台が豪華客船であることから、実際に船を見学した中で発見した“可動式の天井”は、脚本に書かれていなかったが、演出プランのアイデアとして採用。さらに劇場アニメとして顔のアップは避け、スケール感を意識した構図にこだわったと説明する。特にロシとロクとの戦闘シーンでは、船体を3Dで制作したことで、海上という広大な背景を活かしたカメラワークが可能になったと振り返った。

続いてキャラクター制作の話題に。「原作がしっかりしているから忠実に作れば魅力的に仕上がる」としつつも、池田監督は本線のストーリー以外の部分でがんばったのが“ハト”で、「自分を世界一美しいと思い込んでいるハト=ハト界のクイーン」をイメージして制作したことを告げる。ハトの声にもこだわり、アフレコ現場で急遽オーディションを実施。池田監督は、4人の声優の中から選ばれた“3番のハト”が見事ハト役を射止め、エンドロールにも「ハト:紗倉のり子」として明記されたことを明かし、「今日一番言いたかったのがこの話」と強調する。

キャストが一堂に会して行われたアフレコでは、2日間計12時間にわたる収録にもかかわらず、熱量が満ちていたという。テレビアニメ4話分相当のボリュームを一気に録り切った異例のスケジュールだったが、現場はスムーズに進行。Cocomiも絶賛したシスター役の七緒はるひは、喉を腫らすほどの熱演を見せたたそうで、池田監督が指名で依頼したことを明かした。

イベント後半では、観客からの質問コーナーを展開。「映画化するにあたり、アニメで描きたかったシーンは?」という問いに対し、池田監督は「やはりクイーンの活躍をしっかり見せたい」という結論に至り、初楼とのバトルを軸に構成を組み立てたと回答する。また「今後アニメで観たいキャラクターは?」との問いには、山本プロデューサーが「ヴォルフ(・ミブ)」、池田監督が「探偵卿全員集合は見たいな」と返答。池田監督はジオットがすでに引退している設定もあるが、「全員そろった姿は圧巻になるだろう」と夢を膨らませた。

最後に池田監督は「月曜日の夜に皆さんと時間を共有できてうれしかった」と挨拶。さらに6月5日には、東京・新宿バルト9と大阪のT・ジョイ梅田で応援上映と、6月7日には東京・新宿バルト9でドレスコード上映が行われることが改めて告知された。ドレスコード上映では前回のイベントとは色違いのリボンを配布予定となっており、制作スタッフほか全社総出で内職中との裏話も語られた。

そのほか映画のヒットを記念し、第3週目の入場者特典が配布決定。クイーン、ジョーカー、RD、初楼らの名シーンを切り取った「フィルム風しおり」全6種の中からランダムで1枚が、6月6日より数量限定で配布される。

(c)はやみねかおる・K2商会・講談社/「怪盗クイーン」製作委員会

(コミックナタリー)
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